CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

漫画

愛をこうひと

下田治美の小説『愛を乞う人』のコミカライズ版。 ただ理不尽に虐待される印象のあった小説版に比べると、母親が自分の置かれている状況に怒り落胆し、原因を子供においてしまったこと、という虐待に至る背景が描かれているように思う。原作の方が主人公の心…

かんかん橋をわたって

展開が予想外過ぎて一気に読んでしまった。しかし、世の中には伏線を回収できない漫画が大量にある中、本書にはほとんど伏線がないように見受けられ、驚く。だからこその自由な展開なのだろうか。 前半は、町一番のおこんじょう(土地の言葉で意地悪)を母に…

ヘルタースケルター

映画も良かったけれど、遅ればせながら読んだ原作は更に素晴らしい。個人的な感じ方だけど、映画を観てから原作を読むとどちらも好印象を受け、原作を読んでから映画を観てしまうとついケチをつけてしまう。不思議。でも、これは原作から入っても映画を楽し…

神主さんの日常

身近だけど、実は詳しく知らない神社とその中で奉職している人のこと。本書は、埼玉県の三峯神社の神主さんへの取材によって、お参りの仕方や神主(神職)の身分・職階や教育・研修などが紹介されている。ただ、一つ一つのネタに対して割いているページ数が…

マンガでわかる リアル中国人

近くて遠い国、中国。個人的には、中国人は日本人に見た目も似ているし、漢字を使って箸を使うなど共通点も多いのに、やっぱり考え方が違う、ということで、西洋人と分かり合えないときよりも残念な気持ちが強くなって、妙な距離を感じてしまうように思う。…

小さな恋のものがたり

いつの間にか完結していた小さな恋のものがたり。連載開始は1962年。作者が体調不良を経て、絵もうまく描けなかったと言いつつ完結させた最終巻。単純な絵に見えて難しい絵は、たしかに過去のものとは違うけれど、そんな粗が気にならない素敵な仕上がりだっ…

天才ファミリー・カンパニー

母子家庭の天才高校生が、母の再婚によって謎の多い能天気だけどサバイバル能力のやたら高い親子と出会い、いろいろとリズムを狂わせられながら成長して、すごいことを成し遂げてしまう物語。すっかり忘れていたけど、同じ作者による別の漫画を読んでいて思…

死者の書

完全な漫画化ではなく、ガイドブックのようなものを目指して描いたと作者は語るけれど、その試みは成功だと思う。世界観に圧倒され、原作を読みたいと思った。 女帝孝謙天皇時代の名家の女性である藤原南家の郎女が写経をするうちに不思議な力に誘われ大津皇…

ジャコモ・フォスカリ

テルマエ・ロマエが大ヒットしたヤマザキマリ氏による、退廃的な雰囲気の漫画。テルマエ・ロマエはエネルギーに溢れる男性が主人公だったけど、こちらは物静かで翳のある中年男性。戦後すぐの日本を舞台に、ファシズムに祖国でなじむことのできなかったイタ…

銀のアンカー

新卒就活についての漫画。天職とはいうけれど、社会人経験のない学生にとって、自分に向いた職業を探すことは難しい。特に、B to Bの世界は見えにくい。本書は、アメリカのカリスマヘッドハンターだった男性が日本に帰国するところから始まる。そして、本業…

深夜食堂

読むたびに、日本人で良かったと思うのは、この漫画。正直、こんなに長く続くとは思わなかったスタイルながら、飽きさせず淡々とした面白さを維持している。舞台は基本的に「深夜食堂」という名の(正式には名前はなくてみんながそう呼んでいるだけのようだ…

落語心中

ついに完結。 最初はお調子者の不良青年が更生していく話かと思っていたら、そうではなくて名落語家である八雲師匠の友情、愛情と後悔が主題の何とも切ない物語だった。才能に溢れる一方で何ともダメな助六と努力も積み重ねている菊比古(のちの八雲)、最初…

バトルスタディーズ

夏と言えば甲子園。ということで、PL学園野球部出身の漫画家による高校野球漫画に手を伸ばす。PL学園をモデルにしたDL学園という高校の野球部を舞台に、主役は1年生。 厳しい上下関係、下積み生活が今のところは続いているけれど、あまりネガティブには見え…

コンプレックス・エイジ

趣味にも賞味期限があるのか、ということを自分から考える機会はそれほどないけれど、時には「そろそろお金のかかる趣味は卒業を」とか、「いい歳なんだからそんな趣味は」と言われることはある。『コンプレックス・エイジ』はコスプレが趣味の26歳の女性の…

…すぎなレボリューション

お局OLが30歳を目前に、会社の飲み会で泥酔し同僚の誰かと関係を持ってしまうが、相手の記憶なしという始まりのストーリー4コマ。同じ出来事を複数の登場人物それぞれの目線から描いてみたり、構成も面白かった。 あることをきっかけに大変身、は少女漫画に…

おとりよせ王子

大人しいSEの青年がノー残業デーの水曜日は脱兎のごとくオフィスを後にし、宅配に間に合うよう帰宅して、お取り寄せの食事を満喫するのが基本の展開で、一話完結のスタイル。時々、飲み会や屋外のBBQのようなイベントも。少しずつ人間関係に変化も見えるけれ…

明治姉妹と大正遊女

どちらも不運に見舞われる女性が主人公の2作。 明治姉妹は貴族の家庭に育った姉妹が主人公。実はいずれも実子ではなく、姉は女郎の子、妹は何らかの事情で捨てられた子。父親の事業が傾き、父親の自殺後、姉は働き始め、妹は美貌を活かし愛人稼業に就く。大…

マネーの拳

三田紀房氏の漫画はどれも面白く、ドラゴン桜やエンゼルバンクほどには有名でないかもしれないけれど、こちらもビジネスの世界を面白く描いている。 マネーの拳は、主人公が元ボクサー。最初は分かりやすい話で飲食店を始めるけれど、飲食店というのは中々難…

インベスターZ

いつの間にか、結構な巻数まできていたインベスターZ。作者はエンゼルバンクやドラゴン桜でおなじみの三田紀房氏、ということで今回もしっかりした取材をされた地に足の着いた教育的な作品に。といっても、変な説教臭さはなく、ものすごく頭の良い中学生~高…

ライジングサン

とあるサイトで最初の数話を無料公開していたので読み始めたところ、思いのほか面白く、残りを大人買いしてしまった。 ライジングサン : 1 (アクションコミックス) 作者: 藤原さとし 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2013/10/30 メディア: Kindle版 この商…

CUFFS -傷だらけの地図-

単純明快な展開で、圧倒的に強い主人公が周りの敵を倒すというだけなのだけど、とにかく熱い。主人公がただ強いだけだとそれほど面白くないと思うが、この主人公は実は会ったことのなかった息子の体に乗り移った父親なので、息子の体を使って再スタートした…

イシュタルの娘

画業50周年の大和和紀による歴史漫画。未だに現役で連載ってすごいと思うし、これだけ面白い漫画を描き続けられるというのはものすごいことだと思う。 主人公が「常人の目には見えないものが見える「天眼」の持ち主」という設定から、ファンタジーなのかと思…

善悪の屑

最近、スマホからウェブ閲覧をしていると、漫画の広告が多く出て、ついつい買ってしまう。こちらも漫画サイトからKindleまで色々な経由で読めるシリーズ。 基本的には実話を下敷きにしたと思われる、残虐だったり卑劣だったりする犯罪の被害者又はその遺族・…

疾風の勇人

モーニング連載中の「疾風の勇人」、ついにコミックが発売になるということで。 戦後の復興もままならない時代から始まり、後の総理大臣である池田勇人を中心に、新しい日本を作る政治家たちを描く。GHQ=Go Home Quicklyだと説く吉田茂の元に集められる後の…

オーダーメイド

路地裏のアダルトショップの奥に500万円のビデオ。これは、買い手の思う人物を出演させられるというもの。ただし、本当は何らかの背景を持つ男女が全身整形をして買い手の思う人物を演じていて、音声の加工等もされているというもの。それでも、作り込みによ…

食の軍師

孤独のグルメはすっかり有名になったけれど、個人的には食の軍師のバカバカしさが何とも気に入っている。一人で食事をする中年の男性が、おいしい食事をするだけでなく通っぽさや粋さを演出できているかまで気にした注文や食べ方を追求する漫画だ。また、5巻…

Real Clothes

「プラダを着た悪魔」に似ているという意見も聞かれるように、おしゃれではないけれど仕事のできる主人公が、おしゃれで超優秀な上司の下で開花する物語。大きな違いは職場がファッション誌の編集部からデパートになったことと、女王様上司の補佐役がゲイか…

江河の如く 孫子物語

毎作品、人物への愛情が深く感じられる作者による孫子伝。 ふんわりとした画風ながら、中国の土地のもつ空気というか雰囲気が漫画にも現れていて、リアリティをつい感じてしまう不思議なスタイル。内容としては、肝となる思想の部分に触れつつも孫子の兵法が…

ボールルームへようこそ

冴えない主人公がスポーツに出会い、天賦の才能を見出され、良いコーチとライバルに恵まれ、才能を開花させる。王道のスポーツ漫画。作りはわかりやすいけれど、登場人物がそれぞれ魅力的であり、それぞれの立ち居地での葛藤が丁寧で引き込まれる。10月に発…

愚者の皮

美しい妻が交通事故をきっかけに(さらにその後の医療事故により)、醜くなってしまう。その事実を受け入れられない夫と、傷つく妻。 夫は軽薄に容姿だけを求めていたというよりも、病的に醜いものを恐れていて、妻の変容はそれに気付かせ夫を苦しめる。妻は…

デザイナー

やっぱり傑作。来年で連載から40年。長く読まれ続ける作品はやっぱり違う。 トップモデルから交通事故で足を痛め、デザイナーとしての再起を図る主人公 亜美。この台詞にはしびれた。「私がなりたいのは常にトップよ。それ以外なら最低も同じだわ」 亜美の自…

バリスタ

ついに完結。 喫茶店を営む祖父に育てられ、出生にかかわりのあるイタリアで修行を積んだ主人公が日本に戻り、チェーン展開するバールで働きはじめる。その後、バリスタ大会や父との出会い、カフェとの決別、再始動、焙煎名人との出会いや大企業での経験など…

杜康潤のトコトコ三国志紀行/中国トツゲキ見聞録

最高に面白い中国旅行記。何度かに分けて行っている記録なので、中国の変化の早さとダイナミックさも見えます。 作者は三国志が好きすぎて、三国志の史跡や縁の地を訪ね歩くために中国留学・度々の中国旅行をしており、秘境とでも呼べそうな所にまで足を伸ば…

重版出来!

アマゾンのKindle化リクエストをしておくと、Kindle化された時に通知してもらえる、ということを知った。何て便利。 というわけで、本日Kindle版にて読ませていただく。 重版出来(じゅうはんしゅったい)とは、重版が出来上がりその書籍が販売されることを…

U-31

現在、A代表CAP数を更新中の遠藤保仁選手は2014年34歳。30歳だった南アフリカでも、かなり年長の方であり、恐らくブラジルに出場すれば最年長になりそうな予感。さすがに、観る側の感じ方として、U-31に登場するファンほど30代=終わりとは考えていないもの…

人間仮免中

精神疾患のつらさというのは想像することも難しいけれど、読んでいるだけで苦しくなる世界が描かれている。見てはいけないものを覗いてしまったような世界が何とも言えない絵柄で表現されている。 本当に苦しいのだろうと感じさせられる。 そして、支え続け…