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CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

読書

愛をこうひと

下田治美の小説『愛を乞う人』のコミカライズ版。 ただ理不尽に虐待される印象のあった小説版に比べると、母親が自分の置かれている状況に怒り落胆し、原因を子供においてしまったこと、という虐待に至る背景が描かれているように思う。原作の方が主人公の心…

無私の日本人

殿、利息でござる! 発売日: 2016/10/05 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログ (1件) を見る 貧しい宿場町を救うため、お上にお金を差し出し、利息で町を救おうとした商人・穀田屋十三郎とその仲間たち。映画『殿、利息でござる!』の原作でもあるけ…

マリコ、カンレキ!

長距離移動があったので、駅の書店に寄ってみたところ、林真理子フェア。ちょうど未読の文庫2冊を見つけ購入。 まず、びっくり。林真理子さんが還暦を迎えた時期のエッセイが、もう文庫本になっている。やっぱり最近の60代は元気。ananのエッセイと週刊文…

江戸の備忘録

昨年、ヒットした映画「殿、利息でござる」の原作『無私の日本人』の作者による江戸の教育事情などを含む歴史雑学が詰まった一冊。古文書にあたり出典を明らかにしつつ分かりやすく読みやすい文章で書かれているので、安心して読めるし、仕入れた情報は思わ…

国盗り物語

最近、進められて読み始めたら止まらず一気に読んでしまった。 美濃の蝮 斎藤道三が油売りから一国を手中におさめ、娘の嫁ぎ先である織田信長が天下を取り、娘のいとこにあたる明智光秀が謀反を起こし3日天下の後に敗れるまで。 近年の研究で、油売りから国…

レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い?

特許・知財の戦略について少し勉強。 特許を取るということは、技術が公になるということ(特許公報はすべて見えてしまう)。そして、アイディアに国境はないけれど、特許には国境があるということで、日本で特許をとっても世界で権利が守られるわけではない…

かんかん橋をわたって

展開が予想外過ぎて一気に読んでしまった。しかし、世の中には伏線を回収できない漫画が大量にある中、本書にはほとんど伏線がないように見受けられ、驚く。だからこその自由な展開なのだろうか。 前半は、町一番のおこんじょう(土地の言葉で意地悪)を母に…

ザ・トランポノミクス

エリート層の支配力の低下と言われる直近の米国大統領選挙。どうも、エリート主義への反発といった単純なものではなく、高所得者に対する増税による富の再配分を謳ったクリントン氏よりも、勤労機会の増加を謳ったトランプ氏が魅力的だったという点もあるら…

徹夜しないで人の2倍仕事をする技術

世の中が残業規制、労働時間短縮に向かう以上、同じ成果を出そうと思ったら生産性の向上は必須。とはいえ、ホワイトカラーは『思考時間の必要性』を言い訳に生産性の議論を避けようとする人も多い。でも、そこで思考停止せずに分業やパターン化による効率化…

楽しく学べる「知財」入門

大手メーカーにて特許に関わり続けてきた弁理士による、意外な特許に関する話や特許に関するトラブル・係争などの紹介。長年、稲森謙太郎の筆名で科学技術ジャーナリストをされてきたということで、文章は読みやすく、面白いけれど取っ付きにくい知財につい…

ヘルタースケルター

映画も良かったけれど、遅ればせながら読んだ原作は更に素晴らしい。個人的な感じ方だけど、映画を観てから原作を読むとどちらも好印象を受け、原作を読んでから映画を観てしまうとついケチをつけてしまう。不思議。でも、これは原作から入っても映画を楽し…

神主さんの日常

身近だけど、実は詳しく知らない神社とその中で奉職している人のこと。本書は、埼玉県の三峯神社の神主さんへの取材によって、お参りの仕方や神主(神職)の身分・職階や教育・研修などが紹介されている。ただ、一つ一つのネタに対して割いているページ数が…

恋人たちの冒険

子供のころに読んで印象に残っていた『鳥にさらわれた娘』と『あるジャム屋の話』。何となくもう一度読みたくなってキーワード検索したらあっさりと見つかり、読むことができて嬉しかった。一緒に収録されているほかの物語もとても素敵だった。 この『恋人た…

壊れたおねえさんは、好きですか

当初はメンタルを病んだ女性が魅力的に見える、のような話かと思っていたら、似たような話も登場するもののほんの一部。どちらかというと、美人でない女性から発せられるフェロモンに関することが中心。 市原悦子には劣情をもよおしても泉ピン子にはない、と…

「ココロ」の経済学:行動経済学から読み解く人間の不思議

人間は必ずしも合理的ではない。効用というのも不思議なもので、効用が本人にとって高いから価格が高くても買うことがあるといっても、効用は測れない。たとえば、リンゴとミカンのどちらを買うか、予算的にどちらかしか買えない場合を除いては、価格でなく…

日本電産永守重信社長からのファックス42枚

当たり前のことをやる、この大切さ。よくPEファンドの人たちと話すと出てくるのが、技術力はあるのに、営業面で当たり前のことができない会社が多いということ。依頼に対して、信頼や実績がないうちは速さで勝負するのもひとつ。市場価格を前提に価格を下げ…

ルポ 児童相談所:一時保護所から考える子ども支援

私個人も児童養護施設に暮らす子どもへの支援ボランティアに参加しているので、とても関心の高い領域ではあるけれど、児童相談所については考えたことがなかったので衝撃を受けた。児童養護施設で暮らす子どもは、将来施設の職員になりたいと言う子が多くい…

マンガでわかる リアル中国人

近くて遠い国、中国。個人的には、中国人は日本人に見た目も似ているし、漢字を使って箸を使うなど共通点も多いのに、やっぱり考え方が違う、ということで、西洋人と分かり合えないときよりも残念な気持ちが強くなって、妙な距離を感じてしまうように思う。…

AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である

あらゆるビジネスにサイエンスやテクノロジーが絡んでくる時代、サイエンスやテクノロジーを誰もが避けられなくなる。そして、ビジネスの世界にもう一つ進出しているものがデザイン戦略に代表されるArt。テクノロジーとArtは密接につながっている。というこ…

具体と抽象

部下がもう少し考えてくれたら、というのは多くの管理職の共通の悩みだと思う。一を聞いて十を知ってほしいというのが高望みだとしても、せめて同じような説明を何度も繰り返したくないと思ってしまう。バックグラウンド(学歴、職歴、経験)によらず、最初…

僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

インテリジェンスのプロである佐藤優氏と解説の天才である池上彰氏の対話形式で進んでいく、チェックするべき媒体と情報の読み方。最後に70の極意と紹介された新聞・雑誌・ネット・書籍に関する情報が一覧されている点は実践に移しやすくて実用的。 今回は地…

騙されてたまるか 調査報道の裏側

足利事件、桶川ストーカー事件で真実に向かい合ってきたジャーナリストが、調査報道について語る。他の著書のサマリーのような一冊でもあるけれど、だからこそ調査報道とは、という部分にフォーカスできているように思う。どの案件でも、リスクを取りながら…

経済学者 日本の最貧困地域に挑む

レクチャーをきっかけに大阪維新の会に呼ばれ、橋本市長の元で改革を推進することになった社会保障関係の学者が特別顧問として行政の世界に入り込み、誰もが知る『あいりん地区』 の改革を実地で行った記録。貧困問題にそれほど強い関心がなくても、大阪市と…

逢えない夜を、数えてみても

ピアノの調律師と自動車の整備士のカップル。とても良い関係でありつつ、主人公は中年男性にも心惹かれ、という良くありそうな始まりだけど、後半の展開は予想を裏切られ、面白く読み進めた。最期の結論も少し驚いた。男女どちらの立場に立ってみても、その…

文庫X 殺人犯はそこにいる

盛岡の書店からはじまった謎の本「文庫X」のブーム。都内の書店でも、手書きのカバーを付けたバージョンが平積みに。といっても、こちらでは手書きカバーの上に書名と著者名が書かれてはいるのだけど。 この本は、栃木と群馬の県境で連続して起きた女児殺害…

小さな恋のものがたり

いつの間にか完結していた小さな恋のものがたり。連載開始は1962年。作者が体調不良を経て、絵もうまく描けなかったと言いつつ完結させた最終巻。単純な絵に見えて難しい絵は、たしかに過去のものとは違うけれど、そんな粗が気にならない素敵な仕上がりだっ…

生産性

マッキンゼー式〇〇の玉石混淆ぶりはなかなかのものだけど、伊賀泰代氏の著作は2冊ともとても参考になった。日本の組織には「生産性」と「リーダーシップ」が欠けているということで、完全に同意ではないけれどうなづけるところも多い。 工場ではストップウ…

天才ファミリー・カンパニー

母子家庭の天才高校生が、母の再婚によって謎の多い能天気だけどサバイバル能力のやたら高い親子と出会い、いろいろとリズムを狂わせられながら成長して、すごいことを成し遂げてしまう物語。すっかり忘れていたけど、同じ作者による別の漫画を読んでいて思…

トヨトミの野望

どこかの戦国ゲームのようなタイトルだけど、経済小説。名古屋にある巨大自動車メーカーをモデルにした小説というか、仮名にしただけのノンフィクションというか。技術VS経営、創業者VSプロ、ビジョンVSビジネス、と両立も当然できることながら対立しがちな…

死者の書

完全な漫画化ではなく、ガイドブックのようなものを目指して描いたと作者は語るけれど、その試みは成功だと思う。世界観に圧倒され、原作を読みたいと思った。 女帝孝謙天皇時代の名家の女性である藤原南家の郎女が写経をするうちに不思議な力に誘われ大津皇…

君たちはどう生きるか

主人公コペル君は少し幼い(実際は中学生の設定なのに最初に読んだときはカツオ君とマスオさんくらいの関係を想像しながら読んでいた)けれど、頭が良くて心根も優しい少年。そんな彼が父親代わりとまではいかないものの、何かと面倒を見てくれているおじさ…

ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲

漫画家 西原理恵子氏と交際宣言の高須克哉氏によるエッセイ。なんと、一度は書店に並んだのに絶版になっていたらしい。言葉狩りか。そして、Amazon Kindleにて青空文庫のような表紙で公表されている。 ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲 作者: 西原理恵子,高…

通訳ガイドというおしごと

試験対策本は多いけれど、どうやって仕事にするか、という本は少ないような気がする通訳ガイド。序盤にも紹介される通り、やはり通訳ガイドで食べていけている人は多くはない様子で、専業でやっていくにはかなりの営業努力が求められそうだ。 この書籍では、…

ジャコモ・フォスカリ

テルマエ・ロマエが大ヒットしたヤマザキマリ氏による、退廃的な雰囲気の漫画。テルマエ・ロマエはエネルギーに溢れる男性が主人公だったけど、こちらは物静かで翳のある中年男性。戦後すぐの日本を舞台に、ファシズムに祖国でなじむことのできなかったイタ…

銀のアンカー

新卒就活についての漫画。天職とはいうけれど、社会人経験のない学生にとって、自分に向いた職業を探すことは難しい。特に、B to Bの世界は見えにくい。本書は、アメリカのカリスマヘッドハンターだった男性が日本に帰国するところから始まる。そして、本業…

深夜食堂

読むたびに、日本人で良かったと思うのは、この漫画。正直、こんなに長く続くとは思わなかったスタイルながら、飽きさせず淡々とした面白さを維持している。舞台は基本的に「深夜食堂」という名の(正式には名前はなくてみんながそう呼んでいるだけのようだ…

落語心中

ついに完結。 最初はお調子者の不良青年が更生していく話かと思っていたら、そうではなくて名落語家である八雲師匠の友情、愛情と後悔が主題の何とも切ない物語だった。才能に溢れる一方で何ともダメな助六と努力も積み重ねている菊比古(のちの八雲)、最初…

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動

海上自衛隊の特殊部隊を創設した方による、創設の経緯と創設後の訓練に関する思想、退官後のフィリピンでの生活。書きぶりは落ち着いているものの、ものすごい迫力というかプレッシャーを感じる一冊だった。 読む前は思想的に偏った内容を心配していたけれど…

アッラーの花嫁たち ―なぜ「彼女」たちは“生きた爆弾”になったのか?

diamond.jp 子ども自爆犯の増加というタイトルの記事だけど、これは自爆なんだろうか。確かに、騙されたに近いながらも自分から進んで復讐のために行うこともあるかもしれない。でも、別のニュースでは押さえつけられた少年が爆弾を巻き付けられていた。そし…

人生2割がちょうどいい

電通のクリエイティブディレクターから独立してエージェンシーを立ち上げた岡康道さんとコラムニストの小田嶋隆さんが日経ビジネスオンラインで連載していた対談をまとめた一冊。 抽象的な会話をする人間の方が尊敬されるけれど、自分はどんどん具体的な会話…

バトルスタディーズ

夏と言えば甲子園。ということで、PL学園野球部出身の漫画家による高校野球漫画に手を伸ばす。PL学園をモデルにしたDL学園という高校の野球部を舞台に、主役は1年生。 厳しい上下関係、下積み生活が今のところは続いているけれど、あまりネガティブには見え…

コンプレックス・エイジ

趣味にも賞味期限があるのか、ということを自分から考える機会はそれほどないけれど、時には「そろそろお金のかかる趣味は卒業を」とか、「いい歳なんだからそんな趣味は」と言われることはある。『コンプレックス・エイジ』はコスプレが趣味の26歳の女性の…

…すぎなレボリューション

お局OLが30歳を目前に、会社の飲み会で泥酔し同僚の誰かと関係を持ってしまうが、相手の記憶なしという始まりのストーリー4コマ。同じ出来事を複数の登場人物それぞれの目線から描いてみたり、構成も面白かった。 あることをきっかけに大変身、は少女漫画に…

ゴールは偶然の産物ではない

絶版になったと思っていたら廉価版が発売されていたので紹介。 コンサルタント出身の著者が、サッカークラブFCバルセロナの副会長として取り組んだ改革と背景にある考えを説明する一冊。題材はサッカーだけど、内容は普遍的だと思う。「うちは特殊(な業界・…

おとりよせ王子

大人しいSEの青年がノー残業デーの水曜日は脱兎のごとくオフィスを後にし、宅配に間に合うよう帰宅して、お取り寄せの食事を満喫するのが基本の展開で、一話完結のスタイル。時々、飲み会や屋外のBBQのようなイベントも。少しずつ人間関係に変化も見えるけれ…

顔のない裸体たち

先日に引き続き、平野啓一郎。とはいえ、仕事もあるので作者比で少し短めの作品から。「顔のない裸体」はモザイク処理された(いかがわしい)画像の登場人物。 地味な教師のミッキーと冴えない公務員のミッチーがネットで知り合い、野外での露出行為に及び、…

マチネの終わりに

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」 この文章に出会えたことは幸せなことだと思う。良い意味でも悪い意味でも、後から起こることが過去に影響を与えて過去に対する人の感情を変えていく。…

明治姉妹と大正遊女

どちらも不運に見舞われる女性が主人公の2作。 明治姉妹は貴族の家庭に育った姉妹が主人公。実はいずれも実子ではなく、姉は女郎の子、妹は何らかの事情で捨てられた子。父親の事業が傾き、父親の自殺後、姉は働き始め、妹は美貌を活かし愛人稼業に就く。大…

マネーの拳

三田紀房氏の漫画はどれも面白く、ドラゴン桜やエンゼルバンクほどには有名でないかもしれないけれど、こちらもビジネスの世界を面白く描いている。 マネーの拳は、主人公が元ボクサー。最初は分かりやすい話で飲食店を始めるけれど、飲食店というのは中々難…

47原則

マッキンゼー出身者による仕事法の本は大量にあり、それだけでも書店にコーナーが作れるくらいだと思われる。大前研一氏、トム・ピーターズ氏をはじめ、多くの卒業生が学んだことを布教してくれている。中には、冠だけの本もたくさんあるけれど、この47原則…