CoffeeAndBooks's 読書日記

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冬姫

 過去に衝撃を受けた蜩の記とは趣が異なり、戦国の女性を描いた一作。「女いくさ」という言葉を使って、内助の功と女性同士の勢力争いをきれいに表したような。ただ、主人公の強さが少し分かりにくい。純粋な心を持って余計な野心を持たないことは美しいかもしれないけれど、主人公として物語を作るには少し弱いかもしれない。

 侍を主人公にした時には、大義や組織など背負うものによって味付けがされるので、美しい生き様を描くだけでも力強い。一方で、女性を主人公にするとそういった背景が薄まってしまう。昔の女性を描くなら、やはり家督や血筋のような拠り所を持って戦う淀君のような女性のほうが面白いのかもしれないと思ってしまった。

 

冬姫 (集英社文庫)

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蜩ノ記 (祥伝社文庫)

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