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CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

顔のないヒトラーたち/Labyrinth of Lies

 日本も戦後70年を機に戦争を振り返る書籍やドキュメンタリーが多かったように思うけれど、ヨーロッパにおいても去年の公開作品には戦争を振り返る作品が多かった印象を受ける。

 この映画では、ジャーナリストからの情報を得た若い検察官が戦争犯罪者を追及するために調査をはじめる。かつての戦争犯罪者たちは、善良な市民として戦後の生活を送っている。ただ悪を探して追求するだけでなく、自分の身内にも戦争犯罪者はいるということを否定できない現実を描いたところがすごいと思った。どんな戦争でも、特定の悪い人間だけが悪事を働くのではなく、特殊な環境では誰もが凶悪な行為に手を染める可能性があり、誰もがヒトラーになり得る。ハンナ・アーレントが"the Banality of Evil" (悪の凡庸さ)と名付けたけれど、平凡な人間が自分の意思とは関係なく(意に反して、ですらなく、思考しないことによって)、悪事を働く可能性がある、という事実はとても重い。

 

顔のないヒトラーたち DVD

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