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CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

「魔性の女」に美女はいない

 タイトルの一文は、林真理子も何かのエッセイで語っていたように思うけれど、世の「魔性の女」というのは、言葉から連想する美女ではないらしい。魔性の女に人生を狂わされる男性後を絶たないのは、美人でない方が警戒心を解きやすいせいもあるのだろうか。美女を前にするとどうしても緊張してしまうけれど、小太りのあっさりした顔つきの(子供の頃の記憶にあるお母さんのような?)女性を前にすると油断しきってしまうのかもしれない。または、見た目にあぐらをかく美女よりもしたたかなせいなのか。男女を逆にしてもタイトルの公式自体は成り立つように思う。前に新宿の売れっ子ホストを見たことがあるけれど、アイドルのような容姿とは程遠かった。

  本書では、美女でない魔性の女にまつわる事件と自身の身の回りの話が淡々と紹介され、それ以上の考察はあまりされていない。なので、オタフク顔の女性にはまってこぎれいな奥さんが嫉妬に狂う話は出てきても、オタフクがどのような魅力を駆使したのか、は見えてこない。その点では少し物足りない。そして、後半に出てくる女性たちはもはや魔性の女でも何でもない、恋愛関係でうまくいっていない女性でしかないようにも見えて少し肩透かしを食らう。

 ただ、普段は接点のない世界でのいろいろな話が一冊にまとまっているので、いろいろな人生をうかがい見ることができるところは面白い。

「魔性の女」に美女はいない (小学館新書)
 

 

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