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CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

これで古典がよくわかる

  一定の年齢になってくると、ビジネス書なんて読まずに古典を読みなさいという助言をいただくことも出てくる。たしかに、新しい書籍が出ると「読んでいません」というのが少し恥ずかしいような気がして手は出すものの、驚くような要素は少しずつ少なくなっていて、新しいものを追いかけるよりも古典から普遍的なものの考え方を学ぶことが好ましいという意見も理解できる。とはいえ、やはり敷居が高いのも事実。

 しかし、どうして敷居が高いのかといえば、うまく理由が出てこないのも事実だ。古典の文法を覚えていないと言っても、有名な古典はたいていが現代語訳されていたり、解説付きで読めたりする。知識が必要と言っても、ちょっとWikipediaで調べれば良いような気もする。ということで、読んでみたのが、中学生時代に「桃尻語訳」シリーズを楽しんだ橋本治氏の「これで古典がよくわかる」。

 読んでいて思ったのは、古典の世界と今の自分の世界がどこかで完全に分断されているということ。夏目漱石前後だろうか。だから、紀貫之平仮名で日記を書くことの面白さもよくわからない。今の時代に直すと、平仮名は漫画で漢字は文字だけの本。女性には平仮名しか解放されていなかった時代に平仮名を入れて詠む和歌は、女性を口説くためだけのものだったらしい。なるほど。そして、平仮名で書かれるものがたりと漢字を用いる説話物語の差異は興味深かった。 それから、日本の文学における随筆の多さというのも興味深い。ブログやTwitterで積極的に発信する現代日本人の多さとも共通するような。

これで古典がよくわかる (ちくま文庫)

これで古典がよくわかる (ちくま文庫)

 
桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫)

桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫)

 

 

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