CoffeeAndBooks's 読書日記

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アッラーの花嫁たち ―なぜ「彼女」たちは“生きた爆弾”になったのか?

diamond.jp

  子ども自爆犯の増加というタイトルの記事だけど、これは自爆なんだろうか。確かに、騙されたに近いながらも自分から進んで復讐のために行うこともあるかもしれない。でも、別のニュースでは押さえつけられた少年が爆弾を巻き付けられていた。そして、ボコ・ハラムに拉致されたナイジェリア人少女。別のところでは、脅されて自爆をする少女や遠隔操作で起爆されている少女もいると伝えられている。

 女性や子どもが疑われないから自爆に使っているという見方もそうなのだろうけど、マッチョな社会では女性や子どもが周囲の成人男性に対して抵抗しにくいということも影響されているのではないだろうか。脅されたら屈するしかないと思い込まされているかもしれない。

www.huffingtonpost.jp

 10年以上前に書かれた、チェチェン紛争における自爆犯にさせられた女性に関するノンフィクション『アッラーの花嫁たち』でも、心理的に追い込まれて自分から自爆行為を行う女性がいる一方で、知らずに爆発物の仕込まれたカバンを運ばされ目的地に着くと遠隔操作で爆発させられる女性がいることも紹介されていたことを思い出して、やりきれない気持ちになった。

 この本を読んでも、世界を変えるために自分がするべきことは分からない。でも、何が起きているかを知るだけでも意味はあると思う。

アッラーの花嫁たち ―なぜ「彼女」たちは“生きた爆弾”になったのか?

アッラーの花嫁たち ―なぜ「彼女」たちは“生きた爆弾”になったのか?