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CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

小さな恋のものがたり

 いつの間にか完結していた小さな恋のものがたり。連載開始は1962年。作者が体調不良を経て、絵もうまく描けなかったと言いつつ完結させた最終巻。単純な絵に見えて難しい絵は、たしかに過去のものとは違うけれど、そんな粗が気にならない素敵な仕上がりだった。

 

 背が低くて足が音符というキャラクターとしてはかわいいけれど、漫画内の設定では目立たない女の子である主人公チッチと人気者の男の子サリーを中心に、サザエさんのように他愛もないエピソードが繰り返されつつ、距離の近くなる二人を見守るという不思議な漫画。チッチの一方的な片思いから、少しずつ距離が近くなって、恋が成就するのかと思っていたけれど、最終回は意外な結末だった。

 はじめてこの漫画を読んだときは子供だった私も、今や高校生時代を思い出すのも難しい年齢。久しぶりに読んだ「小さな恋のものがたり」は、当時の気持ちを思い出してなつかしいような切ないような気持ちになりながら。最終回は、そんな大人にずっしりとくる終わり方かもしれない。高校生時代に思っていたような大人にはなれないし、ずっと一緒にいようとか、ずっと友達でいようと言っていても、環境は変わるし、自分の夢のためには居心地の良い場所から出ていかなくてはいけないことも多い。そうやって色々な別れを経験してみると、サリーの「ぼくたちは永遠にぼくたちではいられないんだ」という言葉はとても説得力があると同時に、切ない気持ちにさせられる。でも、前向きな別れは良い思い出にいつかなるはず、というさわやかな気持ちもあって、とても素敵な終わり方だったと思う。 

小さな恋のものがたり第43集

小さな恋のものがたり第43集

 
小さな恋のものがたり 復刻版 1

小さな恋のものがたり 復刻版 1

 

 

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