CoffeeAndBooks's 読書日記

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わたしは、ダニエル・ブレイク/I, Daniel Blake

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 40年間、大工として働き税金を納めてきた主人公のダニエル・ブレイクが心臓病になり、就労ができなくなる。福祉に頼ろうとするものの、健康状態による就労不可と認められず雇用手当に切り替えると今度は求職活動が求められる。働けない体なのに。

 それだけでも福祉って何だ、と思うのに、彼が福祉事務所で出会ったシングルマザーのケイティ。彼女は子どものために、そして親切に色々と助けてくれるダニエルにせめてものお礼と食事を振舞うために、食事をとらないことが多く、フードバンクの配給所で受け取ったパスタソースを思わずその場で開缶して口にしてしまう。さすがに実話ではないと思いたいけれど、完全に想像力で生み出せるシーンでもないだろう。その瞬間のケイティの姿には打ちのめされる。

 ダニエルやケイティを囲む世界は小悪党はいても基本的に良い人たちばかりで、お互いに助け合おうとはするけれど、そうはいっても誰もお金や力を持っていない。生きていればお腹も空くし、生きるのに必要なものは食料だけでもない。そんな中で福祉が機能しなければ、生きていくことは大変すぎる。

 この映画を観ると有料入場ごとに50円がチャリティになり、一部の映画館で賞味期限が1か月以上ある缶詰や保存食の寄付も可能(映画館により対応内容が異なるので事前確認をお奨め)。私たち個人ができることは少しではあるものの、すぐに取り組めることを提示してもらえるのはありがたい。

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I, Daniel Blake (English Edition)

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子どもの貧困II――解決策を考える (岩波新書)

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