CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

U-31

現在、A代表CAP数を更新中の遠藤保仁選手は2014年34歳。30歳だった南アフリカでも、かなり年長の方であり、恐らくブラジルに出場すれば最年長になりそうな予感。さすがに、観る側の感じ方として、U-31に登場するファンほど30代=終わりとは考えていないものの、30代の代表選手というと「頑張ってるなあ」という印象はある。

 

さて、『U-31』では、「千葉のマラドーナ」と呼ばれる元・代表のサッカー選手が主人公である。このU-31という言葉は、彼を揶揄する若手が使用した。

「あの人達4年後は31歳だろ?U-31日本代表なんて無いもんなあ」と。

 

実際に主人公は序盤では選手としての輝きを失っている。所属チームでも戦力外通告を受け、古巣の知名度で劣るチームに、元代表の知名度で客寄せパンダとしての役割を期待されて戻る。

しかし、彼は時には腐りながらもトレーニングをし、再び輝きを取り戻す。代表への返り咲きは難しいものの、クラブチームにおいて、チームのために自分が果たす役割を認識して貢献する選手に変わっていく。

 

この物語は、ビジネスパーソンに是非とも読まれるべき!と思った。

誰もが、どこかで挫折を味わうことがあるし、選ばれない・注目されないという焦燥感を感じることも度々あるはず。やるべきことは本意でないことも多い。それでも、自分が役割を果たし目標のために貢献しなければ、評価される日はこないし、評価されなければ仕事で喜びを感じることは難しい。本書は、そんな状況の中で本当に考えるべきことは何か、ということに気付くきっかけになると思う。 

U-31(1) (モーニングKC)

U-31(1) (モーニングKC)

 

 

U-31(2) (モーニングKC)

U-31(2) (モーニングKC)