CoffeeAndBooks's 読書日記

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BCGの特訓

 賛否両論のインターン学生が名刺整理に不満を訴え逃走したという話があって、やはりその学生の言い分には分がないと思う一方で、「作業と仕事は違う」という一言くらいは最初に誰かが伝えなくてはいけないことなのだろうとも思う。

 スタートアップや外資系では、体系だったトレーニングを提供する会社は少なく、入社したら自分で仕事を見つけてバリューを提供し、成長する必要がある。会社は場を提供してはくれるけれど、詳細な指示をするほど暇ではないし、成長してどう役に立つかもわからない人材に対して成長のためのマップを書くこともしてくれない。そんな場に飛び込むためのインターンで、「名刺整理しかさせてもらえなかった」というメンタリティでは仲間として貢献することは難しいだろう。単純作業に見える仕事を渡されても意味を見つけ、自分なりの付加価値を提供できなければ、意識の高い学生が望むような業務は任せてもらえない。

 とはいえ、そのあたりの現実をすべての学生が知っているわけではないので、どうやったら自分が成長できるか、ということについて啓発する書籍は非常にありがたいもの。この書籍は育成側にも向けているので、後半には育て方も言及しているけれど、メインはやはり育成される側の心構えと読んだ。就職活動中やこれから新卒入社を控えた学生、転職する若手の方にはとても有意義な一冊だと思う。

 

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BCGの特訓 ―成長し続ける人材を生む徒弟制

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