CoffeeAndBooks's 読書日記

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疾風の勇人

 モーニング連載中の「疾風の勇人」、ついにコミックが発売になるということで。

 

 戦後の復興もままならない時代から始まり、後の総理大臣である池田勇人を中心に、新しい日本を作る政治家たちを描く。GHQ=Go Home Quicklyだと説く吉田茂の元に集められる後の総理大臣たち(池田勇人のほか、佐藤栄作大平正芳田中角栄)と「従順ならざる唯一の日本人」白洲次郎。吉田内閣として政権をとっても、政策を決めるにもGHQにお伺いをたてなくてはならない占領下の日本において、熱意を持って日本を変えようと働き続ける姿にはこちらも姿勢を正してしまう。何かと腐っている場合ではないなと。

 絵にも力があり(うまい、というのとは少し違うけれど)、新時代を作り上げる勢いを感じさせるので、読んでいてわくわくさせられると思う。そして、大酒飲みエピソードや数字の鬼エピソードなども散りばめられていて、何となく昔の政治家という印象しかなかった政治家たちの人物像も伺えるところが面白い。

 

疾風の勇人(1) (モーニング KC)

疾風の勇人(1) (モーニング KC)