海街diary 9 行ってくる
海街diaryシリーズ、ついに完結。なんと12年にわたって連載されていたとは、私も歳をとるわけだ。もはや四姉妹の誰にも自分を重ねられないけれど、それでも誰もが感じる生きていくことの辛さだったり、ちょっとした瞬間に癒されたり、という瞬間に涙してしまう。そして、この姉妹のような複雑な背景は自分になくても、この物語を通じて描かれる心の傷やそれを乗り越える成長は、大抵の人に共通するするもので、ついつい感情移入、共感する人はきっと多いはず。
仕事や学校がONで、それ以外をOFFとするなら、ONでしっかりしていても恋愛ではちょっとダメだったり、ONよりOFFがすべてと遊んでいたのにちょっとしたことから働くことの楽しさに目覚めて比重が変わったり、というのは、誰もが経験することだし、人生の中で行ったり来たりするもの。そして、どこかで経験した失敗を引きずって踏み出せない一歩とか、変えよう変わろうとしても変えられないよくないこととか、普遍的で身近な話。だから、いつ読んでも何かが自分に響くし、勇気づけられたりもする。
すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary (フラワーコミックススペシャル)
- 作者: 海街オクトパス,吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 単行本
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