CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ボールルームへようこそ

冴えない主人公がスポーツに出会い、天賦の才能を見出され、良いコーチとライバルに恵まれ、才能を開花させる。王道のスポーツ漫画。作りはわかりやすいけれど、登場人物がそれぞれ魅力的であり、それぞれの立ち居地での葛藤が丁寧で引き込まれる。10月に発…

ワーク・シフト

今更ながら。 2025年という後から検証できる近未来の予測と、それに備えた個人の働き方についての再考を促す一冊。 紹介される3つのシフトは、既に起こりつつある変化でもある。 1.ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ 2.孤独な競争から「協力して起…

貨幣の鬼 勘定奉行 荻原重秀

学校の歴史で習う新井白石といえば、儒学の教えをまとめた学者であり、5代将軍綱吉の悪政により傾いた幕府の政治を儒教精神で改革する正徳の治を主導した立派な人物のように映るが、実際のところ正徳の治は抜本的な改革には至らず、次代の享保の改革に引き継…

物語 財閥の歴史

日本においてビジネスについて語る上では避けられない「財閥」「系列」。本書では財閥の成り立ちから成長、解体、さらにその後の企業集団結成までを分かりやすく説明している。銀行を持つか持たないかの意思決定も含め、ビジネス拡大の流れはとても興味深い…

人生スイッチ

最高に笑えるブラックユーモア短編のオムニバス。 アルゼンチンではあの「アナと雪の女王」よりも興行成績が良かったとの触れ込みだけど、これが国民的ヒット作というのはちょっとどんな国なんだろうと思ってしまう。もしかしたらリピート客が多いのかな。と…

賢者の愛

はじめて読んだ山田詠美の小説は「蝶々の纏足」で、そこでは自分が愛されることを当然の権利として疑わない少女と大人びた少女の歪んだ友情と反発が何とも美しく描かれていたことを思い出す。 「賢者の愛」は「痴人の愛」を下敷きにしているものの、影響力を…

妻への家路

前半から涙の止まらなかった映画。 文化革命の際に政治犯として収容された夫が、釈放されて戻ると妻は夫を見ても「夫である」と認識できなくなっている悲劇。夫の収容・逃亡・再収容、世間の風当たりや娘との関係など、並大抵でない苦労は、夫への愛情は強い…

国際市場で逢いましょう

出張の飛行機内で見た映画。 韓流には明るくないので、この偶然の出会いがなければ見なかったであろう映画です。 朝鮮戦争を機に離散した家族の物語で、主人公は、父親が行方不明なので家長でもある長男で、到底共感できないくらい家族のために働き、懸命に…