CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

2021-01-01から1年間の記事一覧

Flowers for Algernon

野口悠紀雄氏の『「超」英語独学法」で『アルジャーノンに花束を』が元々は短編であったことを知り、また、長編化されたことにより余計なストーリーが混入して密度が低くなったと書かれていたので、”The Science Fiction Hall of Fame, Volume One”に収録さ…

美意識の値段

クリスティーズの日本代表であり、日本古美術の専門家である著者による、美意識と美術品ビジネスに関する四方山話。オークションハウスというビジネスは聞いたことがあっても、富裕層にしか関係のない場所という意識があって足を踏み入れたこともなく、まし…

血も涙もある

正しさを盾に誰かを糾弾する人には絶対にならない山田詠美。今回のテーマは不倫。料理研究家、その夫、そして料理研究家の助手であり夫の不倫相手の3人が交互に語り手となる構成。誰もが事情を持っていて、一方的な悪者はいない、道徳的な倫理で誰かの関係を…

デトロイト美術館の奇跡

つい最近の実話に基づく小説。主な登場人物は3名いて、うち1名のみが実名の実在の人物ロバート・ハドソン・タナヒル。このタナヒル氏は大富豪で近代美術コレクターとして名を馳せ、デトロイト美術館の支援者であり、死後にも大量の美術品を残した人物。そ…

ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある

スーパーマーケットの2階。今の住まいの近くにはあいにくと存在しないけれど、昔の記憶をたどると確かに存在した不思議な空間。子どもの頃に住んでいた地域では、ちょっとかわいらしい文房具とか、カードゲームなんかが売られていた記憶。ということで、ノス…