CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

キャロル/CAROL

「ブルージャスミン」以来、少し雰囲気の怖いケイトブランシェット。本作でも美しいけれど、翳があるというより裏のある人みたいな雰囲気を醸し出している。しかし、サスペンスではなくて、恋愛を描いたドラマである。ケイトブランシェットが演じるキャロル…

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―――論理思考のシンプルな本質

作者の文中に書いているとおり、作者は灘から東大の「頭の良い人」である。しかし、そんな頭の良い人でも敵わないと思う「考える力のある人」が世の中には沢山いる。その「考える力」を身につけるためのヒントを多く共有してくれる何とも親切な一冊。 では、…

外資系で生き残る処世術

これを読めば生き残れるかどうかはさておき、外資系に何となく幻想を持つ人には一読をお勧めしたい一冊。 ドライな人間関係を夢見て外資系企業に就職する人は、苦労することが多い。外資系企業でも採用基準・昇進推薦基準には「チームワークができるかどうか…

Real Clothes

「プラダを着た悪魔」に似ているという意見も聞かれるように、おしゃれではないけれど仕事のできる主人公が、おしゃれで超優秀な上司の下で開花する物語。大きな違いは職場がファッション誌の編集部からデパートになったことと、女王様上司の補佐役がゲイか…

顔のないヒトラーたち/Labyrinth of Lies

日本も戦後70年を機に戦争を振り返る書籍やドキュメンタリーが多かったように思うけれど、ヨーロッパにおいても去年の公開作品には戦争を振り返る作品が多かった印象を受ける。 この映画では、ジャーナリストからの情報を得た若い検察官が戦争犯罪者を追及す…

サウルの息子/Saul Fia

二度と見たくない映画であるけれど、見るべき映画であることは明白だと思った一本。 アウシュビッツにおけるゾンダーコマンドと呼ばれる特殊な存在(とはいえ連れてこられた時点で誰もが特殊だが)であるユダヤ人が主人公サウルが事実かどうかは別として息子…

楽園のカンヴァス

絵を描くことに関する物語かと予想して手に取り読み進めたところ、「絵」そのものに関するミステリーだった。史実に基づくということだけれども、どこまで本当なのか美術に関する知識のない私には分からない。しかし、それでも十分に楽しめる分かりやすさを…

冬姫

過去に衝撃を受けた蜩の記とは趣が異なり、戦国の女性を描いた一作。「女いくさ」という言葉を使って、内助の功と女性同士の勢力争いをきれいに表したような。ただ、主人公の強さが少し分かりにくい。純粋な心を持って余計な野心を持たないことは美しいかも…