2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧
やっぱり傑作。来年で連載から40年。長く読まれ続ける作品はやっぱり違う。 トップモデルから交通事故で足を痛め、デザイナーとしての再起を図る主人公 亜美。この台詞にはしびれた。「私がなりたいのは常にトップよ。それ以外なら最低も同じだわ」 亜美の自…
原題は"The Invisible Gorilla"(見えないゴリラ)、こちらのビデオにある実験が元になっている。 あるタスクを与えられた被験者は、タスクをこなすことに注意しているため、ゴリラが登場したことに気がつかない。本書では、人の脳が陥りがちな錯覚の例がほ…
著名人によるKDP(手作りな表紙がちょっとかわいい:Amazonの画像がなぜか表示されないのが残念)、読んでいて違和感は全くなく、電子書籍の出版は技術的にはそれほど面倒でもないのかなと思った。 それはさておき、内容もとても面白かった。個人の日記から…
ついに完結。 喫茶店を営む祖父に育てられ、出生にかかわりのあるイタリアで修行を積んだ主人公が日本に戻り、チェーン展開するバールで働きはじめる。その後、バリスタ大会や父との出会い、カフェとの決別、再始動、焙煎名人との出会いや大企業での経験など…
こんなに素晴らしい小説を、出版から2年も知らないまま過ごしていたことが悔やまれる。 主人公 檀野庄三郎は、不始末のため切腹となるところ、ある任務と引き替えになった。七年前に別な事件により「十年後の切腹」と「藩主の家譜編纂」を命じられた元郡奉行…
メッセージはとてもシンプル、目次にあるとおり: 怒らない びびらない 飾らない 侮らない 断らない お金に振り回されない あきらめない 先送りしない それぞれ、具体的なエピソードと古今の叡智が紹介され、章ごとにお薦めの書籍も紹介される構成。 人に強…
失踪事件の謎解きに必要な材料を出すと、最後の手紙の衝撃が軽減してしまうのはわかるけど、密室トリックについてはちょっと納得のいかない部分あり。まあ、占星術殺人事件 (講談社文庫)からそういったお約束の部分に沿ってはいない作者。それにしても今回の…
最高に面白い中国旅行記。何度かに分けて行っている記録なので、中国の変化の早さとダイナミックさも見えます。 作者は三国志が好きすぎて、三国志の史跡や縁の地を訪ね歩くために中国留学・度々の中国旅行をしており、秘境とでも呼べそうな所にまで足を伸ば…
この季節になると、より一層いいですよね。 幸田文さんは断筆宣言をして置屋に住み込みで働き、その経験を元に『流れる』を書いたらしい。そのせいか、芸者の日常の描き方がとても細かくて愛情を感じる。 彼女の観察眼が素晴らしくて、「あんた色が白いねえ…
アマゾンのKindle化リクエストをしておくと、Kindle化された時に通知してもらえる、ということを知った。何て便利。 というわけで、本日Kindle版にて読ませていただく。 重版出来(じゅうはんしゅったい)とは、重版が出来上がりその書籍が販売されることを…
下級武士の養子である主人公は、藩内の政争により父を失う。反逆者として切腹を命じられた父に対して、最後の面会で言えなかった言葉を後悔する場面は何とも胸をしめつける。「人間は後悔するように出来ている」という友人の言葉…この状況は『後悔』が取り返…