CoffeeAndBooks's 読書日記

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ヘルタースケルター

 映画も良かったけれど、遅ればせながら読んだ原作は更に素晴らしい。個人的な感じ方だけど、映画を観てから原作を読むとどちらも好印象を受け、原作を読んでから映画を観てしまうとついケチをつけてしまう。不思議。でも、これは原作から入っても映画を楽しめたかも。沢尻エリカが主人公を演じたのは原作のイメージ通りだったし。人形のように美しいという言葉を誰も否定できない。社長役は加賀まりこのほうがビジュアル的に合うと中村うさぎが書いていたけど、業の深さみたいなのは桃井かおりの方が表現できると思うし。

 ちなみに、あらすじとしては、ほぼ全身整形の美人モデルである主人公は、怪しげな手法で美貌を手に入れており、メンテナンスが常に求められ、しかも段々と副作用はひどくなるというもの。そして、その整形を行った医者が不適切なビジネス(胎児の売買や危険な手術など)をやっているということで、捜査対象になり、やがて社会問題に。最後のシーンまであらすじが知られているけれど、何ともすごい。ドラッグにはまるように美容に取りつかれる主人公には、全然違う世界だけど福本伸行が描くギャンブル漫画でギャンブルにはまる人たちのような凄みを感じる。自分にはその要素が全くなくて共感もしないけれど、圧倒されてしまう。

 最期のシーンまでの軌跡も気になるし、TO BE CONTINUEDの言葉が本当にその通りなのか気になって仕方がないけれど、作者の交通事故以来新しい情報はない様子。

ヘルタースケルター (Feelコミックス)

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