CoffeeAndBooks's 読書日記

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The Bold, the Corrupt, and the Beautiful

 機内上映されていたこの映画。母と姉妹が出てくるのにどうして三代にわたる家族の、という説明があるのかと思っていたら実は姉妹というのが・・・。そこまでは想像も難しくないけれど、なぜ、妹が生まれたかという背景がわかると、すごく重い気持ちになる。

 舞台は40年くらい前の台湾。やり手の骨董商の母親は政治家に影響力を発揮するだけでなく、人の命も犠牲にできる冷血さ。一方で、露悪的な娘は実は弱く、実の母から受けた仕打ちを考えると、なんだか悲しい。そして、最後に勝って笑えるしたたかさを持つ人というのは実はそうは見えない。

 観ていて最後まですっきりしないけれど、引き込まれてしまう不思議なパワーがあるのも事実のこの映画。女性同士の家族が持つ難しさを描いている、という評価もあるけれど、どちらかというと周りを犠牲にしても上り詰められる人間が描かれているように思う。人の業をただひたすら描いているというか。同じ女系家族の葛藤でもジョイラッククラブとはずいぶん違う。

 

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