CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

2017-01-01から1年間の記事一覧

やさしいダンテ<神曲>

欧州的な思考を理解するには必要な知識、教養とは言われるものの、いきなり手を付けると前提として要求される知識、教養も生半可でない超大作である『神曲』。少し仕事に余裕ができてきたので少しずつ読もうかなと思うけれど、難解な部分も多いので、まずは…

壊れたおねえさんは、好きですか

当初はメンタルを病んだ女性が魅力的に見える、のような話かと思っていたら、似たような話も登場するもののほんの一部。どちらかというと、美人でない女性から発せられるフェロモンに関することが中心。 市原悦子には劣情をもよおしても泉ピン子にはない、と…

「ココロ」の経済学:行動経済学から読み解く人間の不思議

人間は必ずしも合理的ではない。効用というのも不思議なもので、効用が本人にとって高いから価格が高くても買うことがあるといっても、効用は測れない。たとえば、リンゴとミカンのどちらを買うか、予算的にどちらかしか買えない場合を除いては、価格でなく…

アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男/The People vs. Fritz Bauer

eichmann-vs-bauer.com 本作は、第二次世界大戦後の戦争犯罪者に関する捜査を主導する検事長フリッツ・バウアーがスポットライトを浴びる。正義のため、信念のため、捜査を止めようとする組織に屈することなく身柄を確保し、裁判を行うために動き続ける。単…

日本電産永守重信社長からのファックス42枚

当たり前のことをやる、この大切さ。よくPEファンドの人たちと話すと出てくるのが、技術力はあるのに、営業面で当たり前のことができない会社が多いということ。依頼に対して、信頼や実績がないうちは速さで勝負するのもひとつ。市場価格を前提に価格を下げ…

ルポ 児童相談所:一時保護所から考える子ども支援

私個人も児童養護施設に暮らす子どもへの支援ボランティアに参加しているので、とても関心の高い領域ではあるけれど、児童相談所については考えたことがなかったので衝撃を受けた。児童養護施設で暮らす子どもは、将来施設の職員になりたいと言う子が多くい…

マンガでわかる リアル中国人

近くて遠い国、中国。個人的には、中国人は日本人に見た目も似ているし、漢字を使って箸を使うなど共通点も多いのに、やっぱり考え方が違う、ということで、西洋人と分かり合えないときよりも残念な気持ちが強くなって、妙な距離を感じてしまうように思う。…

AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である

あらゆるビジネスにサイエンスやテクノロジーが絡んでくる時代、サイエンスやテクノロジーを誰もが避けられなくなる。そして、ビジネスの世界にもう一つ進出しているものがデザイン戦略に代表されるArt。テクノロジーとArtは密接につながっている。というこ…

具体と抽象

部下がもう少し考えてくれたら、というのは多くの管理職の共通の悩みだと思う。一を聞いて十を知ってほしいというのが高望みだとしても、せめて同じような説明を何度も繰り返したくないと思ってしまう。バックグラウンド(学歴、職歴、経験)によらず、最初…

僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

インテリジェンスのプロである佐藤優氏と解説の天才である池上彰氏の対話形式で進んでいく、チェックするべき媒体と情報の読み方。最後に70の極意と紹介された新聞・雑誌・ネット・書籍に関する情報が一覧されている点は実践に移しやすくて実用的。 今回は地…

騙されてたまるか 調査報道の裏側

足利事件、桶川ストーカー事件で真実に向かい合ってきたジャーナリストが、調査報道について語る。他の著書のサマリーのような一冊でもあるけれど、だからこそ調査報道とは、という部分にフォーカスできているように思う。どの案件でも、リスクを取りながら…

経済学者 日本の最貧困地域に挑む

レクチャーをきっかけに大阪維新の会に呼ばれ、橋本市長の元で改革を推進することになった社会保障関係の学者が特別顧問として行政の世界に入り込み、誰もが知る『あいりん地区』 の改革を実地で行った記録。貧困問題にそれほど強い関心がなくても、大阪市と…