CoffeeAndBooks's 読書日記

日々の読書を記録しています

読書

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動

海上自衛隊の特殊部隊を創設した方による、創設の経緯と創設後の訓練に関する思想、退官後のフィリピンでの生活。書きぶりは落ち着いているものの、ものすごい迫力というかプレッシャーを感じる一冊だった。 読む前は思想的に偏った内容を心配していたけれど…

アッラーの花嫁たち ―なぜ「彼女」たちは“生きた爆弾”になったのか?

diamond.jp 子ども自爆犯の増加というタイトルの記事だけど、これは自爆なんだろうか。確かに、騙されたに近いながらも自分から進んで復讐のために行うこともあるかもしれない。でも、別のニュースでは押さえつけられた少年が爆弾を巻き付けられていた。そし…

人生2割がちょうどいい

電通のクリエイティブディレクターから独立してエージェンシーを立ち上げた岡康道さんとコラムニストの小田嶋隆さんが日経ビジネスオンラインで連載していた対談をまとめた一冊。 抽象的な会話をする人間の方が尊敬されるけれど、自分はどんどん具体的な会話…

バトルスタディーズ

夏と言えば甲子園。ということで、PL学園野球部出身の漫画家による高校野球漫画に手を伸ばす。PL学園をモデルにしたDL学園という高校の野球部を舞台に、主役は1年生。 厳しい上下関係、下積み生活が今のところは続いているけれど、あまりネガティブには見え…

コンプレックス・エイジ

趣味にも賞味期限があるのか、ということを自分から考える機会はそれほどないけれど、時には「そろそろお金のかかる趣味は卒業を」とか、「いい歳なんだからそんな趣味は」と言われることはある。『コンプレックス・エイジ』はコスプレが趣味の26歳の女性の…

…すぎなレボリューション

お局OLが30歳を目前に、会社の飲み会で泥酔し同僚の誰かと関係を持ってしまうが、相手の記憶なしという始まりのストーリー4コマ。同じ出来事を複数の登場人物それぞれの目線から描いてみたり、構成も面白かった。 あることをきっかけに大変身、は少女漫画に…

ゴールは偶然の産物ではない

絶版になったと思っていたら廉価版が発売されていたので紹介。 コンサルタント出身の著者が、サッカークラブFCバルセロナの副会長として取り組んだ改革と背景にある考えを説明する一冊。題材はサッカーだけど、内容は普遍的だと思う。「うちは特殊(な業界・…

おとりよせ王子

大人しいSEの青年がノー残業デーの水曜日は脱兎のごとくオフィスを後にし、宅配に間に合うよう帰宅して、お取り寄せの食事を満喫するのが基本の展開で、一話完結のスタイル。時々、飲み会や屋外のBBQのようなイベントも。少しずつ人間関係に変化も見えるけれ…

顔のない裸体たち

先日に引き続き、平野啓一郎。とはいえ、仕事もあるので作者比で少し短めの作品から。「顔のない裸体」はモザイク処理された(いかがわしい)画像の登場人物。 地味な教師のミッキーと冴えない公務員のミッチーがネットで知り合い、野外での露出行為に及び、…

マチネの終わりに

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」 この文章に出会えたことは幸せなことだと思う。良い意味でも悪い意味でも、後から起こることが過去に影響を与えて過去に対する人の感情を変えていく。…

明治姉妹と大正遊女

どちらも不運に見舞われる女性が主人公の2作。 明治姉妹は貴族の家庭に育った姉妹が主人公。実はいずれも実子ではなく、姉は女郎の子、妹は何らかの事情で捨てられた子。父親の事業が傾き、父親の自殺後、姉は働き始め、妹は美貌を活かし愛人稼業に就く。大…

マネーの拳

三田紀房氏の漫画はどれも面白く、ドラゴン桜やエンゼルバンクほどには有名でないかもしれないけれど、こちらもビジネスの世界を面白く描いている。 マネーの拳は、主人公が元ボクサー。最初は分かりやすい話で飲食店を始めるけれど、飲食店というのは中々難…

47原則

マッキンゼー出身者による仕事法の本は大量にあり、それだけでも書店にコーナーが作れるくらいだと思われる。大前研一氏、トム・ピーターズ氏をはじめ、多くの卒業生が学んだことを布教してくれている。中には、冠だけの本もたくさんあるけれど、この47原則…

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

個人的にマーケティングはすべてのビジネスパーソンに必須の知識だと思う。営業や販売の担当として商品を売るのか、IRや人事の担当として自社を売るのか、といった立場の違いはあっても戦略・戦術を考える知識は重要。 この書籍はユニバーサルスタジオジャパ…

天平の女帝 孝謙称徳

孝謙天皇に仕えた女官の和気広虫の視点から孝謙天皇の死と遺した成果について、明らかにしていく物語。女帝は過去に何人もいたけれど(持統天皇や推古天皇)、唯一、立太子を経て天皇となった孝謙天皇については、道鏡の重用を批判的に描かれている文章を過…

旅行者の朝食

米原氏の著作で、はじめて読んだのは「不実な美女か貞淑な醜女か」。当時は同時通訳という職業についても曖昧なイメージしかなかったため、「美しいけれど原文の意味に忠実でない訳」と「美しくはないけれど原文の意味に忠実な訳」のいずれが望ましいか、という…

インベスターZ

いつの間にか、結構な巻数まできていたインベスターZ。作者はエンゼルバンクやドラゴン桜でおなじみの三田紀房氏、ということで今回もしっかりした取材をされた地に足の着いた教育的な作品に。といっても、変な説教臭さはなく、ものすごく頭の良い中学生~高…

ライジングサン

とあるサイトで最初の数話を無料公開していたので読み始めたところ、思いのほか面白く、残りを大人買いしてしまった。 ライジングサン : 1 (アクションコミックス) 作者: 藤原さとし 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2013/10/30 メディア: Kindle版 この商…

CUFFS -傷だらけの地図-

単純明快な展開で、圧倒的に強い主人公が周りの敵を倒すというだけなのだけど、とにかく熱い。主人公がただ強いだけだとそれほど面白くないと思うが、この主人公は実は会ったことのなかった息子の体に乗り移った父親なので、息子の体を使って再スタートした…

無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論

昨日(学歴の耐えられない軽さ - CoffeeAndBooks's 読書日記)に引き続き、海老原嗣生氏の著作。今度は就職活動の学生ではなく、課長レベルの社会人が直面するマネジメントの参考書的な一冊。 全体的な作りとしては、波頭亮氏の経営戦略概論に似ていて、古今…

学歴の耐えられない軽さ

一見もっともらしい巷の常識的な見解に対して、丁寧に反証データを提示していくスタイルは著者がモデルになったエンゼルバンクと同様。著者によればルックス以外は比較的そのままとのこと。 [まとめ買い] エンゼルバンク ドラゴン桜外伝(モーニングコミック…

これで古典がよくわかる

一定の年齢になってくると、ビジネス書なんて読まずに古典を読みなさいという助言をいただくことも出てくる。たしかに、新しい書籍が出ると「読んでいません」というのが少し恥ずかしいような気がして手は出すものの、驚くような要素は少しずつ少なくなって…

イシュタルの娘

画業50周年の大和和紀による歴史漫画。未だに現役で連載ってすごいと思うし、これだけ面白い漫画を描き続けられるというのはものすごいことだと思う。 主人公が「常人の目には見えないものが見える「天眼」の持ち主」という設定から、ファンタジーなのかと思…

ヤバい出世学

タイトルとは裏腹に、人を待たせない、クレーム・文句には感謝で対応など、当然のビジネスマナーというか社会人の基本動作を教える一冊。ただ、一応、心理学的な考察も付記されているという感じか。内藤誼人といえば、椅子を相手より高く、ネクタイは赤、の…

本日は、お日柄もよく

楽園のカンヴァス(楽園のカンヴァス - CoffeeAndBooks's 読書日記)を読んで以来、気になっている作家。 今回はお仕事小説ということだけれども、説得力のある小説だった。設定が現実世界からの借用だから現実味があるというだけではなく、たとえば14章で主…

電通マン36人に教わった36通りの「鬼」気くばり

職場で薦められた一冊。「鬼」と付くだけあって、気くばりのほんわかとした語感からはかけ離れる徹底した動作・心構えが紹介される。ここに紹介される内容は営業だけでなく、経理や人事などの業務をしている人にも十分に参考になるはず。上司や同僚、部下へ…

情報の強者

エコノミストによる情報収集と取捨選択に関する知識が得られる一冊。複数のソースを持つことは良く言われるけれど、さらに細かい情報の使い方まで紹介されている点が有用だった。最初に紹介される新聞社のサイトを午前3時にチェックする、新聞はベタ記事にこ…

アメリカのめっちゃスゴい女性たち

この本を男性が書いたことに、うれしい驚き。尊敬するべき女性たちが55人紹介されている一冊。紹介されている55人は、キング牧師の公民権運動の火付け役となったローザ・パークス、戦場で命を落としたジャーナリスト、難民キャンプ出身の学者、空軍の司…

世界標準のビジネスマナー

紹介されているマナー自体は目新しいものもなく、大げさに学ぶほどのものではないかもしれない。ただ、自己紹介をいきなりするのではなく、自己紹介の許可を得てから自己紹介するとか、アメリカがフランクという先入観を取り払うのにはよさそう。 それから、…

礼儀作法入門

細々としたマナーには触れず、人に迷惑をかけないこと、健康であること、といった人付き合いの基本を教えてくれる。立食パーティ前に蕎麦を食べるというのは、中々人に教えてもらえることではないけれど、スマートにパーティを楽しむためにはとても役に立つ…